日本人女性は「良妻賢母」
山口百恵に憧れる中国人男性

 結婚したら専業主婦となり、家庭に人生をささげるというものだ。例えば、毎朝旦那さんの出勤を見届けた後、家の掃除などの家事に没頭する。夜、旦那さんの帰宅を玄関まで出迎え、スリッパをはかせて、「おかえりなさい!お風呂が沸いてます。先に入りますか?」といった類のお決まりセリフ。男性は皇帝のごとく、家のことは何もしない。

 また、日本の女性は大変控えめであり、男性に順従である。

 このような日本女性をイメージする言葉がまさしく「良妻賢母」であろう。

 多くの中国人にとって、その「鏡」としてイメージされる人物がいる。それは、中国でも大人気の山口百恵さんである。彼女は芸能生活の人気絶頂期でわずか21歳の若さできっぱり引退し、その後表舞台に立つことがなく、「相夫教子」(中国語、夫を支え、子を教育し育てる)の家庭生活に入ったからだ。

 実は、これは中国では「美談」とされた。今でも多くの中国の男性にとっては「憧れ」であり、山口百恵さんは「心の女神」となっている。

 筆者は仕事の関係で、来日する中国の政府や民間企業のミッションをアテンドすることが多い。

 これまで何回も中国人男性から「山口百恵はすごいなー、これは理想の女性像だよー」と口をそろえて言うのを聞いたものだ。かつて中国では、男性の最高の人生とは、「アメリカンハウスに住み、日本人の女性を妻とし、中華料理を食べる」ということわざがあった。その「妻」の理想像が山口百恵さんなのである。

 とはいえ、本当に中国の女性の方が日本よりも恵まれているのだろうか。

中国人女性にも
さまざまな試練や不平等がある

 一見、中国では女性の地位が高いように見える。しかし、よくよく見れば、家庭や職場では、女性はさまざまな“試練”を受けているのが実情であり、“隠れ差別”を受けていることが多い。