中国の電子商取引大手アリババグループの直近の投資案件は、確実で迅速な宅配便サービスが同社にとってこれまで以上に重要になっていることを浮き彫りにしている。アリババは約7億ドル(約780億円)を投じて、深セン市場に上場している宅配大手の申通快逓(STOエクスプレス)の株式15%弱を取得する計画だ。4500億ドル規模の時価総額を誇る企業にしては少額な出資のように思われるかもしれない。だがアリババはこれによって、中国の6大宅配企業のうち4社について相当数の株式を保有することになる。同社と物流子会社の菜鳥網絡は昨年5月、国内物流最大手の中通快逓(ZTO)の株式を合計10%(約14億ドル相当)取得。アリババはさらに宅配大手の円通速逓(YTOエクスプレス)や百世物流(ベスト)にも出資している。