職場の仲間は、家族や学校の友達とはまた違う存在です。質問する側は、自分が同じことを聞かれたらどう思うか、込み入った質問をしてもイヤだと思われないほどの仲なのか、また職場にふさわしい話題なのか、など、想像力を働かせなければなりません。

頼れる人に相談を

 結局A子さんは悩みぬいた挙句、別部署のC先輩に相談し、B子さんにそれとなく伝えてもらうことにしました。C先輩は、B子さんよりさらに年上の女性で、会社の中でも一目置かれる存在です。

 C先輩は「B子さん、あんまり後輩の暮らしぶりについて根掘り葉掘り聞いちゃダメよ。さびしい女だと思われるわよ!」と、冗談交じりに注意してくれたとのことで、効果はテキメン。その後、B子さんからの詮索攻撃はピタっと収まったそうです。よかったですね、A子さん。

 こうした事態に直面した場合、大事にする前に、A子さんのように身近な味方を見つけて相談するのも一つの手でしょう。その味方が、加害者にとって「頭の上がらない人」であればベストです。

 B子さんの行為に悪気がないであろうことは、誰でもわかります。しかし、A子さんを困惑させ、職場環境を乱す行為となってしまいました。職場環境は、職場で働くすべての人が作り出すものです。自分自身も環境の一部であるということを、常に忘れずにいたいものです。

根岸勢津子
根岸勢津子/1962年千葉県生まれ。株式会社プラネット代表取締役/NPO日本リスクマネジャー&コンサルタント協会理事。外資系海運会社、IT企業などで役員秘書を経験したあと、大手損保代理店に転職。企業リスクマネジメントを学ぶなか、産業界にヒューマンエラーによる不祥事が続発したことを受け、働く人の心の健康に着目。法人向けのメンタルヘルスケアに特化して事業を進め、2006年法人化。現在、クライアント企業は80社を超え、大手外食チェーン、医療福祉・介護業界、物流業など、様々な業種業態の企業に対して、社内規程づくりから教育研修にわたり幅広く指導。執筆・講演など多数。東京都千代田区在住。趣味は、夫と楽しむバイクでのツーリング。
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