デジタルアシスタントとの会話は将来的に人間の会話と区別がつかなくなる。アマゾン・ドット・コムで人工知能(AI)アシスタント「アレクサ」の技術責任者を務めるロヒート・プラサド氏(42)はこう話す。同氏は数百人のエンジニアを統括し、アレクサが「エコー」スピーカーやスマート電子レンジ、自動車などで音声命令に的確に応じられるよう取り組んでいる。また、もっと複雑な課題に対処するAIも開発中だ。アレクサがもっと流ちょうに会話したり、返答をささやいたり、ガレージのドアを閉めるよう勧めたりできるようにするのだ。アマゾンはアレクサを搭載したデバイスを1億台以上売り上げている。また何万種類もの「スキル」(アレクサ向け音声アプリ)のおかげで、アレクサの能力は向上を続けている。AIアシスタントが組み込まれたデバイスの売れ行きは好調で、アップルの「Siri(シリ)」やアルファベット傘下グーグルの「アシスタント」もこの分野で存在感を強めている。店内での買い物を手伝ったり、室温を調整したり、こうしたデバイスがわれわれの生活で果たす役割は増している。