新入社員は「デジタルネイティブ」でも
テクノロジーに詳しいとは限らない

 新社会人前後の世代を指して「ミレニアル世代」と表現することがあります。この世代の特徴は、なんといっても「デジタルネイティブ」であることです。ただ、ここでいう「デジタル」は、我々世代の思う「デジタル」とちょっと意味合いが違うような気がしています。

 我々の世代では「デジタルに強い」というと「パソコンなどの最新テクノロジーに詳しい」ことを指していましたが、ミレニアル世代では「コミュニケーションツールとしてデジタルデバイスを使うのが当たり前」であることを指すようになっています。今の「デジタルネイティブ」は、必ずしも「テクノロジーに詳しい」わけではないようです。

 新社会人の多くは、特にテクノロジーそのものに興味もなく、会社に入っても業務アプリケーションの使い方などには先輩同様、戸惑ったりもします。実際、企業内で使われる業務アプリケーションは、特殊な仕様であることが多く、通常若者が使っているような汎用アプリケーションとは全く違います。

 ましてや、フリック入力や音声入力で卒論を書いたりするような世代ですから、キーボードとマウスに最適化されたシステムは、「使いにくい」の一言に尽きることでしょう。彼らの目から今のシステムがどう映っているのか、どのあたりが改善ポイントなのかを聞いてみることが、業務改革になるのかもしれません。

 ミレニアル世代は最新のユーザーインターフェースに関しては極めて高いスキルを持っています。というのも、デバイスを通じて生活のあらゆることをこなしているからです。学校の講義の情報、サークルの連絡、バイト選びやスケジューリング、あらゆる買い物、そして就職活動など、すべてスマートフォンで済ませています。

 新卒4年目の若い社員に話を聞いたところ「私の世代が学生の頃もスマホ中心でしたが、今はさらにそれが進んでいて、入力はタッチスクリーンとマイク以外はいらないのではないかと思います」と話してくれました。今のミレニアル世代は、デジタルネイティブ、というより「タッチスクリーンネイティブ」というのが正確な表現かもしれません。