引っ越し引っ越しをする際は、事前に間取り図を使ったシミュレーションが大切です Photo:PIXTA

家事代行サービス「タスカジ」の中でも、“予約の取れない家政婦”として大人気の「家族の片づけコンサルタント」seaさん。22年に及ぶ家事代行サービス歴で身につけた整理収納術で、家族と住まいの問題に切り込みます。この季節に多い引っ越しですが、引っ越し後になかなか片づけられなくて苦労している人は少なくありません。しかし、実はいくつかのステップに沿って準備や片づけを進めるだけで、意外と簡単に快適な生活をスタートさせることができます。そこで今回は、引っ越しを成功させるための6つのステップを、seaさんが解説します!

業者に“他人まかせ”の
引っ越し作業が生む失敗

「これだけ物がたくさんあると、どこにどれだけ納まるのかイメージできないんですよ。新居はクローゼットが小さいから衣類があふれちゃう気もするし、かといって今から何か収納を買い足すのも無駄になりそうで嫌だし、何も決められなくて」

 Aさんは40代のワーキングマザー。夫と小学校1年生の息子の3人家族で、多忙な中での引っ越し準備に途方に暮れていました。家具の場所もまだ決めかねているようです。

 異動や入学・進学などで引っ越しの増えるこの季節。多くのケースを見るに、うまくいく引っ越しとそうでない引っ越しの違いは「依頼者自身がイニシアチブを握れているか」という点に尽きます。

 かつてサポートした別のお宅では、なぜここにこの家具が…?なぜこの箱がここに…?とお尋ねするたびに「引っ越し屋さんがそうしたから」という答えが返ってきました。

「彼らもプロでしょう?おまかせすれば経験である程度判断してくれると思っていたんですよね…」

 引っ越して3年がたっていました。せっかく購入した住まいなのに、不本意な状態であっという間に3年が経過してしまっていたとしたら本当にもったいないですよね。