米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズは26日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに拠点を置く同業カリーム・ネットワークを31億ドル(約3400億円)で買収すると明らかにした。数カ月以内にもウーバーの新規株式公開(IPO)が見込まれているが、配車サービス業界の熾烈(しれつ)な競争がまた一つ、終わりを迎えることになる。ウーバーはカリーム買収により市場シェアを巡る激しい争いから手を引き、人口4億人を擁する中東地域でプレゼンスを大きく拡大させることができる。同地域では日常生活でスマートフォンのアプリを使う若者やIT(情報技術)に精通した人たちが増えている。ウーバーにとって過去最大となるカリーム買収は、同社の事業戦略が変わったことを示している。同社は近年、複数の市場から撤退し、中国やロシア、東南アジアでも激しい競争にさらされている。