3つ目の原因は、営業CFでも利益とお金の差が出てしまうことです。たとえば売掛金。6月に商品を売っても回収は7月という掛け払いの取引は、会計上は商品を売った段階で売上を計上します。
しかし、お金が回収できるのは来月です。このズレは永遠に残ります。売上に季節変動がなかったり、どの月もだいたい同じ推移であればそれほどのズレは出ませんが、成長企業の場合は、どんどんズレが大きくなっていきます。
下町工場株式会社の場合も売掛金の200万円は今期売上に上がっているのに回収は来期になりますから、利益は上がるもののお金は増えません。
このお金が増えない部分を運転資金として資金調達しないと、いわゆる「黒字倒産」をしてしまいます。
また、在庫もズレの原因です。在庫は仕入代金を支払ったときにお金が減りますが、P／L上原価になるのは売ったときです。つまり、仕入れ→売上→回収という長いサイトを通してやっとお金が増えるのです。
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