なぜ女性部下は管理職昇進を嫌がったのか、課長が面談で犯した失敗写真はイメージです Photo:PIXTA

新年度が始まり、人事異動や昇格の季節になりました。中でも昨今は、女性活躍社会が叫ばれるようになり、女性を管理職に引き上げることが急務となっています。『管理職養成講座』第32回は、女性の部下に管理職になるポイントを教えようとした課長が失敗してしまった事例を紹介します。(MICA COCORO代表 産業カウンセラー 宮本実果)

女性部下のモチベーションを
面談で下げてしまった課長

 システム開発企業に勤めるMさん(男性・42歳)は、SEとして18年のキャリアを持つ課長です。実績も数多く残しているため、会社や部下からの信頼も厚く、熱心に仕事をする日々です。

 そんなMさんは、来期に実績を残せば昇格できるチャンスが待っています。しかし、働き方改革が叫ばれる中、部下たちの残業時間が多いという課題を背負っていました。そのため、部下の業務であっても積極的に請け負うことで、部下たちの残業時間を減らす努力を惜しみませんでした。

 一方で、女性管理職の育成にも力を注いでおり、女性部下のAさん(30歳)を応援するつもりで面談をしました。ところが、面談以来Aさんのモチベーションが下がってしまったのです。

 一体、何があったのでしょうか、そのときの会話をご覧ください。