共感的に会話を
展開することが重要

 これでは、Aさんが管理職を目指してみようという気持ちにはなれません。Aさんに対して、共感的に理解しながら会話を展開すれば、Aさんはモチベーションを上げることができ、キャリアアップに向き合うことができたのです。

 では、M課長はどのように話を進めればよかったのでしょうか。会話から学んでいきましょう。

M課長 「来期以降のキャリア形成について話を聞かせてほしいのだけどいいかな」
Aさん 「はい、お願いします」
M課長 「例えば、管理職に対する意向とかも含めて、いろいろと教えていただけますか」
Aさん 「そうですね。残業が続いて大変ですが、後輩の指導についてもやりがいを感じています。しかし、管理職については今のところは考えられないですね…」
M課長 「残業続きの時があるのは大変だよね。でも、後輩の指導にはやりがいも感じているんだね。ただし、管理職についてはイメージできないといった感じかな」
Aさん 「仕事にとてもやりがいを感じているのは事実です。でも、今、働き方改革とかで、残業がなかなかできないじゃないですか。その代わりにいつも課長が残業して仕事を処理しているので、管理職って大変だなと思ってしまうんです」
M課長 「私の仕事ぶりを見て大変だなと思っていたんだね」
Aさん 「課長だけじゃないです。管理職の皆さんは遅くまでお仕事されているみたいですし、私たちの残業は改善されても、管理職の残業はむしろ増えているように見えて仕方ないのです」
M課長 「なるほど、そうだったのか…。私も安易に管理職を目指すのがいいと思っていたけれど、残業の問題は重要だね。今後、私も課題として積極的に改善に取り組みますね」