初年度は前節のようにお金が先に出ていってしまいますが、2年目以降はお金は出ていかず、P/L 上に「減価償却費」として計上されるので、お金は減っていないけれど利益が減るという状態になります。
この状態はB/Sの資産がすべて費用化され、B/Sからなくなるまで毎年続いていきます。
下町工場株式会社の場合、2代目社長が600万もする機械を購入したため、減価償却費(*1)が前年に比べて100万円上がり、300万円となっていました。P/Lの当期純利益は△ 200万円なので、お金が出ていかない会計上の経費である減価償却費300 万円がなければ、△ 200万円+ 300万円= 100万円
の黒字でした。
減価償却費を知らない社長では利益が出ていると思っていたのかもしれませんね。
*1 今回購入した機械は6年で減価償却したため、減価償却費は600万円÷6年=100万円となります。