29日は英国が欧州連合(EU)から離脱(ブレグジット)する日になるはずだった。ところが、同国の議員は相変わらずブレグジットの迷路をさまよっている。英国は一部離脱派の言う「独立記念日」に向けて何カ月も準備してきた。記念の新しい50ペンス硬貨がデザインされた。パーティーが計画された。だが英国が目覚めて気づくのは、ブレグジットが延々と続くことになり、誰にもはっきりとした結末は分からないという現実だろう。与党・保守党のナイジェル・エバンス議員は「明日について私たちに分かっているのは金曜日であることだけだ」と述べた。2016年6月に行われた国民投票後の1000日で、英国では堅固な政治制度の骨組みがブレグジットによって壊されたうえに、国や議会、二大政党の分断が続いている。独立した司法、その名高い行政サービスやイングランド銀行(中央銀行)は、EUに与(くみ)していると非難されてきた。
「ブレグジット迷路」 出口はあるか
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