化粧品のポーラ・オルビスホールディングスが好調だ。営業利益率は7.7%で業界大手の中でトップとなり、売上高も3位に浮上した。ビジネスモデルの地道な見直しが、成果を生んだようだ。
訪問販売を主力としてきたポーラと、通信販売を主力とするオルビスを傘下に持つ、ポーラ・オルビスホールディングス。国内化粧品市場は漸減傾向にあり、過当競争に陥っているため、各社とも苦戦している。なぜポーラ・オルビスは業績を伸ばせたのか。
19年連続の売上高減少──。実は売上高の約6割を稼ぎ出す中心事業のポーラは長年、不振にあえいできた。しかし2009年12月期にようやく底を打ち、その後は2期連続の増収増益を確保することができた(図(1)、(2))。
ポーラは訪問販売からスタート。ポーラレディと呼ばれる個人事業主に商品を委託し、販売したら代金をもらうというビジネスモデルで、固定化された人件費がかからないため、リスクが少ない。