2代続けてプロ経営者を“追放”したLIXILグループで、クーデターの勃発だ。2018年10月に退任した瀬戸欣哉・前CEOが、6月の株主総会で自らがCEOに復帰する株主提案をすることを表明したのだ。旧INAX創業家もこの動きに賛同。瀬戸氏に代わってトップに返り咲いた創業家の潮田洋一郎会長兼CEOとの委任状争奪戦に発展しそうだ。 (ダイヤモンド編集部副編集長 大矢博之)
「青天の霹靂で、突然でした。潮田(洋一郎)さんから電話がかかってきて『辞めてほしい』と(伝えられた)」
4日5日、東京都内で急遽開催された記者会見。LIXILグループ前CEO(最高経営責任者)で現取締役の瀬戸欣哉氏が語り出したのは、2018年10月の不可解な退任の舞台裏だった。
瀬戸氏によれば、潮田氏から電話があったのは昨年10月27日の土曜日、出張先のイタリアで朝食を取っていたときのことだった。「指名委員会で集まった。指名委員会の総意で、辞めてほしい」と潮田氏から伝えられ、「指名委員会が『辞めろ』と言っている。これは抵抗できないな、なんでこんなことになったんだろう」とショックを受けたという。