「男は弱音を吐くべきではない」としばしば言われるが…
「男は弱音を吐くべきではない」としばしば言われるが…(写真はイメージです) Photo:PIXTA

誰にでも愚痴ばかり言ってしまう人は嫌われがちだが、弱音や不満を溜め込んでしまうと自分が潰れてしまう。ほどほどに弱音を吐いたり周囲にサポートを求めたりすることが、自分をコントロールして「頑張りすぎない」ために必要ではないだろうか。度を超えた愚痴や自虐にならないように、上手く弱音を外に出していくにはどうしたらいいのか。(取材・文/フリーライター むらたえりか)

 自己啓発書やSNSなどで、「愚痴」も「弱音」も言わずに自分でうまく処理できる人が「良い人」や「大人」だという考えが人気を集めることがある。確かに、ネガティブなことを一切言われなければ、自分が嫌な気持ちになることもない。相手の相談に上手いアドバイスができずに落ち込むこともない。しかし、本当にそれが「良い人」「大人」の態度であるか考えると、疑問にも感じる。

 そもそも、「愚痴」と「弱音」の意味は違う。

 goo辞書によると、愚痴の意味は「言ってもしかたのないことを言って嘆くこと」だ。そして、弱音の意味は「力のない物言い。また、意気地のない言葉」とある。愚痴を聞いていて嫌な気持ちになるのは、解決する気のない問題を延々と聞かされるからかもしれない。それでも、なんとなく愚痴と弱音は違いを理解されず同じ箱に入れられてしまっている感がある。

 また、「男らしさ」「女らしさ」というジェンダーバイアスも、弱音を言うことに対するネガティブな偏見につながっている。

 男性の場合、「男のくせにメソメソするな」「男なら泣き言を言うな」というような親や教師、上司からの叱責を受けたことがある人もいるだろう。女性の場合は、弱音を言うと「女はすぐ感情的になる」「女は悪口ばかりで怖い」などと、言いたいことの意味を偏見で歪められてしまうことがある。

 我々は、さまざまな「抑圧」を受けて弱音を言う機会を失っている。それがさらにストレスとなり、自分を追い詰めてしまうこともあるだろう。もっと楽に、罪悪感なく弱音を言うための考え方について、これから紹介していきたい。