人類を月面に立たせる競争を米国が制してから半世紀、新しいプレーヤーを交えた新たな宇宙開発競争が加速している。特に中国には幾つか大胆な構想がある。10年以内に月に有人基地を建設し、エネルギー資源の開発を始める計画だ。  長らく宇宙開発を主導してきた米国は衝撃を受け、リーダーの座を死守すべく動いた。マイク・ペンス副大統領は3月、最近あらためて設置された国家宇宙評議会に対し、米国は中国勢を制するために「必要なあらゆる手段を駆使して」、2024年までに再び月に宇宙飛行士を送り込むべきだと伝えた。  だが米国に挑むのは中国だけではない。