水を無駄遣いする女性
立ちションは男の勲章!?

 トイレ専門企画会社・アントイレプランナーの白倉正子氏は、擬音機は元々、女性のために作られたものだと解説する。

「男性と比べて女性は尿道が短いため、排尿の勢いで強い音が出やすく、恥ずかしいと感じる人は多いのです。また、生理用ナプキンを交換する際、外装のシールを剥がすときに『ベリベリ!!』と鳴るのが恥ずかしかったり、大便をしていると勘違いされたくないという人もいます。ひと昔前なら、それらの音を隠すために水を2~3回流していましたが、水資源の無駄を解消するために擬音機が生まれたというわけです」

 TOTOの試算によれば、擬音機が導入されることで、1000人(うち女性400人)規模のオフィスなら、年間約551万リットルの節水、約386万円の節約になるという。

 一方で、前述のデータを見る限り、男性の多くは排泄音をそこまで気にしていないようだが、白倉氏は独自の見解を示す。

「中にはいまだに『立ちションは男の勲章だ』『小便がはねるのは若さの象徴だ』という考え方の人もいるようですが、最近は(ハネ汚れ防止も含め)男性でも便座に座って用を足す人が増えてきていると聞きます。また、私は仕事柄、トイレ清掃員の方と話す機会も多いのですが、ある人は『擬音機を使う男性が増えている』と仰っていました。トイレや排泄に対する感覚が男性も繊細になってきているのかもしれません」

 自宅あるいは他所のトイレ、和洋式の便器に限らず、仁王立ちで排尿音を響かせ、尿道に残っている滴を絞り出すために陰茎を振り回し排泄物をまき散らす。そんな非衛生的な行為は、もはや時代遅れになりつつあるのだろう。

 これは大便も同様だ。特に男性は下痢に悩む人が多いといわれており、冒頭のラーメン屋のような惨事が起きてしまうのだ。

「最近は過敏性腸症候群に悩む人も多いと聞きます。緊張感を抱える場面になると腹痛を起こす病気ですが、この症状は女性が便秘型、男性は下痢型が多いともいわれているようです」

 排便音問題の解決のためには擬音機の普及は不可欠なのだ。