ビジネスの関係に限って言えば、中国とは現在は比較的平穏な関係が続いていますが、過去を振り返ると突然といっていい形で反日デモが発生し、日本企業の施設が襲撃に遭うような事態が繰り返されています。政治の場合はさらに頻繁で、安倍首相が握手を求めた際の習近平主席の表情で、その時々の日中関係の状況が手にとるようにわかるくらいです。

 米国との同盟関係は最も強いと日本人は思っていますが、トランプ政権以降、関税率の引き上げや貿易障壁の増加リスクが高まっています。そもそも平成の30年間でも、米国が日本にとって一番手強いビジネス外交の相手でした。それが最近では、ますますエスカレートしてきているというのが実情でしょう。

 最近、私が懸念しているのは、日本国内の上下水道への米国(および欧州)企業の参入が進みそうなことや、グリホサートのように欧州では禁止されている米国製の農薬が日本で認可されたことです。その背景には、米国の強い政治圧力があると言われています。

 そしてこれらの摩擦は、日本だけが抱える問題ではありません。欧州に目を向けると英国のEU離脱問題もあるし、ロシアのクリミア半島進出など軍事的な問題も起きています。日本だけではなく、世界各国で周辺国との争いが増えているのです。

世界の先進国間で
なぜ「争い事」はやまないのか

 それにしてもなぜ、ここ数年の間に世界の先進国間でこのように争い事が増えているのでしょうか。

 マスメディアの論調では、「こうした紛争は早く平和裏に解決していきたい」といったまとめ方がなされているようです。しかし私は、この問題は一つひとつを解決して簡単に収まるような話ではないと捉えています。むしろ私の予測では、このような摩擦はこれから先、ますます増加するはずです。解決しても解決しても根本的な解決にはならず、次の紛争が起きるという、新しい時代に入っていくのです。