経費の精算、資料のコピー、事務的な書類の整理…どこの職場にも、雑用と呼ばれる仕事があるものです。雑用はあなたの生産力の本質ではありません。ですから、次の2つのポイントだけを心がけて行いましょう。

(1)期限までに間に合わせること
(2)極力、短い時間で済ませること

 どなたもお気づきでしょうが、雑用は単純作業が多いので、何度かに分散して行うより、まとめてやったほうが効率的です。ですから、期限先送りまで溜め込んで一気に片づけるというのは、そんなに悪い方法ではありません。しかし、それを締め切り直前にやろうとするのは、やはりリスクが大きいでしょう。

 では、いつやればいいのか。私が出した答えは、脳が疲れて高度な作業が行いにくくなったときです。毎日、仕事をしていれば、脳機能の調子がいいこともあれば、悪いこともあります。脳機能の調子が悪いときは、報告書や提案書を作成するといった高度な作業は、効率が極端に低下します。しかし、こんなときでも、雑用だったらさほど作業効率は落ちません。そんなタイミングを見つけて、雑用をまとめて片づけてしまえばいいのです。

 本質的な仕事は、脳の中にある言語中枢を使って、論理的に思考するというステップが不可欠です。これが、俗に「頭を使う」と呼ばれている現象です。しかし、社内の雑用でいちいち頭を使っていたら身が持ちません。特に頭を使うときに不可欠な脳の前頭前野は、とても疲労に弱いからです。

 ですから大切なのは、雑用にはできるだけ頭を使わないこと。やってみると実感できますが、脳機能の調子が悪くて企画書も報告書も書けず苦しみぬいた後で雑用をすると、ほっとします。仕事が前に進まないフラストレーションが、雑用とはいっても作業が着実に進むことで癒されるからです。面倒なだけの雑用も、使い方によっては、スランプを脱出するための手段になるわけです。ぜひ雑用を有効に利用してください。

「先送りグセ」を治しても、それはまだあなたの人生のゼロ地点に過ぎません。そこからが新しい人生のスタートなのです。2回に渡って紹介した方法はすべて、人生をゼロからプラスに伸ばすためにも有効なものばかりです。ぜひ「先送りグセ」を治して新しいステージに足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。