米電気自動車(EV)大手テスラとイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はようやく新たな資金調達に踏み切ることを決めた。だが株主は、一時しのぎ以上の効果を期待しない方がいいだろう。確かに、株式と転換社債の発行で約23億ドルを調達する判断は、遅ればせとはいえ賢明な動きだ。テスラの1-3月期のバランスシートには無理が掛かっていた。手元資金が22億ドルなのに対し、買掛金は32億ドルを超えたのだ。さらに、1-3月期決算はテスラの成長物語を巡る深刻な懸念を引き起こした。純損益は7億0200万ドルの赤字となり、納車台数は2018年10-12月期に比べ31%減少した。最近になって販売店を閉鎖し、従業員のレイオフや販売価格の引き下げも実施している。