全員が選んだリーダーなので、その人の仕切りのもとで話し合いを進めれば、メンバーから反発が出ることもありません。少し雰囲気を変えた方がよさそうであれば、研修の折り返し地点で前リーダーに後継者を指名してもらい、リーダー役を引き継いでもらうのもよいでしょう。

「場(全体共有)」に対する
遠慮の壁を取り払う

「グループでの話し合いは大いに盛り上がっていたのに、全体の場で発表を促した途端に誰も手を挙げず、シーンと静まり返る」

 こんなシーンも研修においてはありがちです。

 こんなときは「講師から発表グループを指名する」のが手っ取り早い方法ではありますが、ここでは「講師が介入せずに全体共有を進める」ための別のアプローチを紹介します。

 クラス全体に対して発表することに躊躇がある人の内面には、大衆の面前に晒される、さらにその発言内容が評価・判断されることへの抵抗感があります。一方で、参加型研修の醍醐味の1つは、参加者同士が知見を共有し、モノの見方・捉え方を拡げてもらうことにこそあります。よって、その目的さえ達成されれば、必ずしも講師は全ての全体共有に介入する必要はないのです。

「講師が介入せずに全体共有を進める」方法にもたくさんのやり方がありますが、そのうちの1つで、私が【取材方式】と呼んでいる方法をご紹介します。

「4名×4島=計16人」のクラスがあったとして、グループ内の話し合いを終えて、これから全体共有を進める場面を例に、手順を説明します。

【取材方式の進め方】

(1)各グループ4人の中で留守番役(★)と取材役(●)を決めてもらう。(グループ<A>参照)

(2)取材役(●)には、テキストと筆記用具を持ってそれぞれ別のグループに散ってもらう。