研修参加者のネガティブな感情を打ち消し、期待に応える講師術
一般的に、人事から召集される集合研修に対して、ネガティブな感情を抱く社員は多いもの。参加者の期待・ニーズに沿った状態で研修を実施するには、どうしたらよいのか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

研修は何のためにあるのか
参加者の期待・ニーズに応える

 私はこれまで、1500名の社内講師のみなさんと研修でご一緒してきました。そこで抽出された「社内講師が直面しがちな悩み・課題」のトップ5は以下のようなものです。

【社内講師が直面しがちな悩み・課題トップ5】

・第1位:参加者の興味・関心を惹きつけられない
・第2位:聞き手の反応・理解度がつかめない
・第3位:参加者の期待・ニーズと合っているか不安
・第4位:うまく参加者から意見が引き出せない
・第5位:参加者にバラツキがある

 今回は3番目に意見の多かった「参加者の期待・ニーズと合っているか不安」についてを取り上げます。

 皆さんは社内で実施される研修に対し、「参加する側の立場」に立ったときに前向きでしょうか。それとも、後ろ向きでしょうか。教育・研修に携わる方は仕事柄、「学び好き」な方も多いように思いますが、一般的には人事(会社)から召集される集合研修に対して、ネガティブな感情を抱く方が多いように思います。

「この忙しいのに」「参加して意味があるのか」「同期の仲間に会えてラッキー」などなど……。企画側の意図とは裏腹に、研修に呼ばれる側の立場としては、対象者のみならず上司も含めて研修を「煙たがる」風潮が強いように思います。そして、このように気持ちがマイナスの状態の受講生と対峙するのは、講師として過酷な状況と言えます。

 そもそも研修とは、何のためにあるのでしょうか。どのような研修であれば、受講者が前向きに参加してくれるのでしょうか。

 ダイヤモンド社主催の「研修開発ラボ」の講師としてご一緒している株式会社ラーンウェルの関根雅泰さんは、著書『教え上手は、学ばせ上手』(クロスメディア・パブリッシング)の中で、「研修は参加者の問題解決のためにある」と説明されています。私はこの考え方こそが、「参加者に煙たがられない研修」とするためのカギを握っていると考えています。すなわち、研修が参加者にとって現場(仕事)で直面する悩みや課題の解決に直結する内容・テーマであれば「参加して意味がある」研修となるはずなのです。