近年マカオで大きな収益を上げてきた米カジノ運営大手各社は、中国からの観光客や富裕なギャンブラーを奪おうとするアジア各地の新興カジノとの競争激化に直面している。格付け会社フィッチ・レーティングスの推計によれば、2018年のマカオのギャンブル事業収入は370億ドル(約4兆0800億円)で、ラスベガス大通りの6倍、他のアジア地域のカジノ収入合計の倍以上に上った。それでもマカオの収入の伸び率は、今年4月には過去3年間で最も低くなった。背景には大金を投じるギャンブラーの減少が続いていることがある。マカオの2018年の収入伸び率は前年比13%で、アジアの他の新興カジノ市場の伸びを下回った。フィッチによれば、シンガポール・韓国・フィリピン・オーストラリアを合わせた収入は41%増えた。ラスベガスの伸び率は約2%だった。アナリストらは、マカオ以外のアジアにおける成長の可能性は大きいとみている。