ウーバー・テクノロジーズが描く未来では、大半の人は車を持たない。近くに行く人は電動自転車やスクーターに乗り、長距離の場合はドライバー付きの車を呼ぶ。夕食の持ち帰りはデリバリーに取って代わられて過去の話になる。車庫はカラになり、駐車場はなくなって芝生で覆われた公園に変わる。やがて、ロボットが支配するようになる。自動運転車が人々を輸送し、ドローンが物を運ぶようになる。ハイウエーを行き交うのは自動運転トラックだ。それら全ての中心にウーバーは位置する。しかし、まず疑問となるのは、同社が黒字化する日は来るのかという点だ。ハイテク企業で史上有数規模の新規株式公開(IPO)を目前に控え、ダラ・コスロシャヒ最高経営責任者(CEO)は、自社が全ての輸送形態を支配するという構想を市場に売り込もうとしている。