東原敏昭社長は低迷する家電事業のテコ入れも新中計の重要課題に挙げた Photo by Hirobumi Senbongi

 ITを軸にビジネスモデルを転換してきた日立製作所が、さらなる変革へアクセルをふかす新たな中期経営計画を策定した。新中計では、2021年までに重電のグローバル企業に肩を並べられる“目安”である10%超の営業利益率を目指す。

 鍵を握るのが、あらゆるモノがネットにつながるIoTでソリューションを提供する事業だ。日立は前中計で1兆円だったM&Aなどに使う成長投資枠を2~2.5兆円規模に増強し、IoT企業へのシフトを加速させる。

 非中核事業の売却の手綱も緩めない。これまで電動工具の日立工機や半導体製造装置の日立国際電気を売却してきたが、今後もIoT関連事業とシナジーがない子会社は切り離す方向だ。

 日立の東原敏昭社長は新中計を発表した5月10日の会見で子会社のさらなる売却を示唆した上で、「(事業の買収や売却で変動する)売上高にはこだわっていない」と、事業規模の経営目標をなくした理由を語った。

 20年3月期からセグメントを見直し、主要5部門から上場子会社4社(日立化成、日立ハイテクノロジーズ、日立金属、日立建機)を切り分けたのも事業ポートフォリオの見直しへの覚悟の表れだ。