米シティグループは金融危機後の不況が続く中、意図せず銀行の未来形に賭けた。その成果がここにきて現れ始めている。  バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)やJPモルガン・チェースが米国内に展開する数千もの支店を通して少額の預金をかき集める中、破綻寸前まで追い詰められたシティは支店数を減らし、一握りの大都市部に集中する道を選んだ。  シティ幹部は今、消費者は支店を離れてデジタルバンキングを本格的に活用する準備が整ったと確信している。1-3月期(第1四半期)に獲得したネット預金は約10億ドルに達し、2018年通期の合計額を上回った。