「ゲーム大国」日本が世界のeSports市場で遅れをとっているのはなぜかPhoto:PIXTA

前回は日本にeSports文化が定着するには、日本のスポーツ産業と適切に連携することとその必要性について解説しました。今回は、「ゲーム大国」日本がなぜ世界のeSports市場において遅れているのか、他国の状況と比較しながら考察します。(KPMGコンサルティング ヒョン・バロ

日本のeSports普及を阻む4つの要因

 まず、日本のゲーム市場が抱えている課題は、主に4点あると筆者は考えています【図1】

出典:KPMGコンサルティング
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(1)ゲームに対する罪悪感「Guilty Pleasure」

 日本ではゲームというのは個人で楽しめるコンテンツが中心であることから、パーソナルエンタテインメント色が強く、ゲームはあくまでも「仕事外で楽しむもの」、いわゆるGuilty Pleasure(罪悪感の喜び)の位置付けです。

(2)ソフトウェアとハードウェアのガラパゴス化

 日本と海外では、ゲームを楽しむためのソフトウェアのコンテンツとハードウェア機器に大きな違いがあります。

 まずはソフトウェアのコンテンツの違いですが、無数にあるゲームコンテンツの中で、海外のeSportsで人気のジャンルは大きく二つあります。一つは「スタークラフト」や「ウォークラフト」シリーズを始めとして「リーグ・オブ・レジェンド」や「DotA2」まで人気が続いているRTS(Real Time Strategy)です。もう一つは、「PUBG」や「フォートナイト」を代表とするFPS(First Person Shooter)です。

 こうしたゲームジャンルの共通点としては、複数のプレーヤーがチームとして勝負を行うチーム対抗戦の性格が強いことです。競技性が強いことから、リアルスポーツと近く考えられ、特にチーム対抗戦ができることは複雑な戦略・チームワーク・個人のストーリーなどリアルプロスポーツの要素が入ることで見る側としても面白いコンテンツになります。

 海外で人気のあるコンテンツと比べると、日本で人気のRPGやパズル系のゲームでは、例外もありますが、個人で楽しむコンテンツが中心です。