中国側が真に
欲しいものとは

 「すべての国家には重大な原則というものがある。この点において、我々は絶対に譲歩することはできない」

 「いかなる交渉にも一定の空間が必要」という立場から、米中双方が「一定の柔軟性」を持って「重大な原則」の問題に向き合うべきだと付け加えつつ、劉副総理はこう主張した。また、中国側が事前に合意していた部分に対して態度や主張を改めたことを米国側が問題視している件に関して、劉副総理は「いかなる交渉も成立するまでの間に変更があることは自然なことである」と申し開きをし、そういうやり取りがあったことを認めている。

 筆者自身は中国側が主張を改めたことが、トランプ側による2000億ドル相当の中国商品に対して関税率を上方修正という決定を促した直接的要因だったと分析している。

 米中通商交渉が現在、「具体的な文書作成の段階」に入っていると劉副総理は言う。文書の内容を1つ1つ、項目を1本1本詰めていくとのことだ。

「The purpose decides everything」

 劉副総理は取材中、突如英語でこのフレーズを口にし、目的、すなわち「自分たちは一体何が欲しいのか」こそが、最も重要であると言った。その上で、こう主張した。

 「中国側が欲しいのは、平等で、尊厳を有するという前提に立った協力文書である。この点、米国側も理解してほしい」

 そして、中国は米国と貿易戦争を戦いたくないという立場を再び表明しつつも、それでも米国側が中国商品に対して追加課税をしてくるようであれば「一国家として中国は報復措置を取らなければならない。我々中華民族は戦うことを恐れない。それに対しても十分な準備ができている」と締めくくった。