カモメになったペンギン
『カモメになったペンギン』
ジョン・P・コッター、ホルガー・ラスゲバー 著
(ダイヤモンド社/2007年)

 企業変革論の世界的な権威である米ハーバードビジネススクールのジョン・P・コッター名誉教授。極めて鋭い組織洞察に基づく彼の理論は、一つだけ弱点があった。ハーバードに入れるぐらいの人材でないとその神髄が理解できないのだ。それが変革の障害となるのは、コッターの理論を学んだ経営者が変革に取り組んでも、周囲の人間に理解させるのが予想以上に骨が折れるからだ。

 この問題を解決したのが共著者のホルガー・ラスゲバーだ。「ペンギンの国を舞台にした寓話なら、社員全員が変革のプロセスを簡単に理解できる」という発想から生まれたのが本書である。コッターの名著『企業変革力』の“勘所”を短時間で深く学べる。教科書としても、ツールとしても役立つ1冊だ。

(百年コンサルティング 代表 鈴木貴博)