【ブリュッセル】ポスト・イットやスコッチ・テープなどの事務用品で知られる米スリーエム(3M)は最近、欧州でちょっと変わったもののマーケティングを進めている。それは民主主義だ。  3Mを含む幾つかの米大企業は欧州の企業や経済団体と歩調を合わせ、従業員や一般市民に今週の欧州議会選挙で投票するよう呼び掛けている。  各社は単に民主的なプロセスを支持しているだけだとしている。ただ、一部の企業幹部らは非公式に、投票率が低くなれば、欧州の統合を押し戻そうとする反欧州連合(EU)の政党が有利になるとの懸念を漏らす。欧州の統合は多国籍企業に大きな利益をもたらしてきた。