英国の欧州連合(EU)離脱プロセスがきしみを上げて止まり、テリーザ・メイ首相が辞意を表明した。そうした中、今週はポンド売りが加速している。だが過去2年のポンド相場の変動と同じように、長い目で見れば今回の動きにも大した意味はなさそうだ。この2週間でポンドは2.5%下落し、今年の最安値に沈んだ。離脱を巡るこう着状態を打開しようとするメイ氏の最後の試みは、それまでの試みよりさらに不評だった。メイ氏は野党・労働党との協議をあきらめた後、EUと合意した離脱協定案を見直し、離脱の賛否を問う2回目の国民投票を実施する道を議会に与えることなどを提案した。それでも支持を得られず、6月7日付で保守党党首を辞任すると表明した。
メイ首相の辞任、投資家には「雑音」にすぎず
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