英国のテリーザ・メイ首相が保守党党首を辞任すると表明したことで、後継レースの火ぶたが切って落とされた。欧州連合(EU)からの強硬な離脱を支持する新首相が誕生する可能性が高まっている。党首レースには多くの候補が名乗りを上げる見込みだが、メイ氏の後継者は、党内の分裂が進み、議会で過半数を割り込んでいる保守党を率いることになる。混迷する英国のEU離脱(ブレグジット)問題に決着をつけるのは、次期首相にとっても大きな課題となりそうだ。立候補が見込まれる十数人のうち、最有力なのはボリス・ジョンソン前外相だ。離脱派で知名度も高く、保守党の草の根活動家から圧倒的な支持を集めている。だがジョンソン氏は、ベテランや若手議員から挑まれ、激しい競争に直面するかもしれない。同氏は昨年、ブレグジットの方針を巡る対立でメイ内閣の閣僚を辞任した。メイ氏の辞任は以前からささやかれていたため、すでに何人かが党首選に出馬する意向を表明しているが、候補が出そろうまで数週間かかる可能性がある。ブランドン・ルイス党幹事長は24日、7月中旬までに党首選を完了させたい考えを示した。