「絵文字」の商標登録は許されるか
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――エドワード・ブローリー氏は法律評論誌「インターナショナル・コンパラティブ、ポリシー&ロ―・レビュー(ICPELR)」の記事編集者

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 それは、腹立たしい思いや悲しい思いを抱かせなければ、好ましいことかもしれない。ドイツのemoji company(エモジ・カンパニー)は、「emoji」(絵文字)という言葉の所有権を主張している。同社は2013年以降、利益になるあらゆる商品カテゴリーにおいて米国で「emoji」の商標登録を出願している。

 ソニー・ピクチャーズ・アニメーションは2016年に「The Emoji Movie」(邦題『絵文字の国のジーン』)を制作するにあたり、商標登録でエモジ・カンパニーに先を越され、出願がことごとく拒否された。商標法に関する限り、「Emoji」という言葉は「Disney」という言葉と同じ扱いだ。ばかげている。アップルは2011年、iOSをアップデートし、全てのiPhone(アイフォーン)に「emojiキーボード」を加えた。エモジ・カンパニーが最初に商標登録を出願する2年前のことだ。グーグルもすぐにアンドロイドOSに同様の措置を加えた。

 ソニーは、それが一般的な用語であることを論拠にエモジ・カンパニーの商標に容易に異議を唱えることができたはずだ。ケロッグが朝食用シリアル「Shredded Wheat」(訳注:『粉砕した小麦』の意)を販売できたのは、それをしたからだ。同じ名前のシリアル製品はナビスコが先に販売しており、上訴裁判所はその商標権はナビスコにあると判断した。だが最高裁は同意しなかった。ルイス・ブランダイス判事は1938年の「ケロッグ対ナショナル・ビスケット」裁判の判決文で「『shredded wheat』という言葉を商標名として確立するには」、ナビスコは「消費者の頭の中でこの言葉が主に商品ではなく生産者を意味するものであることを示す必要がある」と述べた。