米連邦準備制度理事会(FRB)のリチャード・クラリダ副議長は30日、米経済は良好だが、経済データが現在の見通しよりも急速に減速する重大なリスクを示した場合、利下げを検討すると述べた。クラリダ副議長はニューヨークのエコノミック・クラブで、「(景気)見通しに下振れリスクがみえれば、より緩和的な金融政策を求める要因になりうる」と述べた。FRB当局者は5月1日まで開催された連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、現行の様子見姿勢の変更を示唆するような手掛かりは全く示さなかった。だがその直後、米中通商協議が決裂。ドナルド・トランプ米大統領は2000億ドル相当(約22兆円)の中国輸入品に対する関税を10%から25%に引き上げ、米中摩擦が悪化した。