オーストラリア準備銀行(中央銀行)は4日、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ1.25%とすることを決めた。利下げは約3年ぶり。世界の貿易を巡る緊張や中国の景気減速の影響を緩和する狙い。豪中銀のフィリップ・ロウ総裁は金融政策会合後の声明で、貿易摩擦によるリスクが増大しているとした上で、「貿易の伸びは引き続き弱く、多くの国で不透明感の高まりが投資意欲に影響を及ぼしている」と述べた。ロウ総裁は2016年9月の総裁就任以降、政策金利を据え置いてきた。住宅価格の急上昇や家計債務の急増の影響を抑えるためだった。シドニーでは住宅価格が17年にピークをつけて以降15%近く下落しており、全国では金融危機以来の下落幅を記録している。