ドナルド・トランプ米大統領は7日夜、メキシコ経済に壊滅的な影響をもたらす関税の引き上げを見送った。だが一連の交渉で見られた威圧的な姿勢により、友好的かつ協力的だった両国関係は悪化し、北米自由貿易協定(NAFTA)が効力を発揮した1994年以前のように冷え切った状態に戻っている。経済研究センターのCIDE(メキシコ市)で政治学を教えるカルロス・ヘレディア教授は「25年前のような状況に戻り、ビジネス面でも戦略面でも友好国ではなかった頃のように北米からメキシコを排除するのが狙いとみられる」と指摘。「だが物理的にどこかへ移動できるわけでもないので、米国の隣国であることは変わらない」と続けた。
メキシコで高まる対米反発、関税見送りも関係悪化
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