ドナルド・トランプ米大統領はメキシコに対して追加関税を課すと脅していたものの、移民対策で合意したことを受けて撤回した。ただ今回の騒動は、米政府が最優先事項に掲げている貿易・国境問題で苦慮する両国のデリケートな関係を揺るがした。  今回の合意は、メキシコが以前から履行を約束していた内容をおおむね踏襲したもので、同国南部での中米移民に対する取り締まり強化や、米国での難民申請を目指す移民への対応を拡大させるといった措置が含まれている。米政府は90日ごとに合意内容の履行状況を評価する権利を有している。  追加関税の危機が回避されたことで、両国とも勝利を強調した。