米複合企業ユナイテッド・テクノロジーズ(UTC)は事態を複雑にしている。同社は米レイセオンを買収し、売上高で米国第2位の航空・防衛会社を誕生させる一方で、事業のスピンオフ(分離・独立)を進めているためだ。当初の株価動向から判断して、UTCとレイセオンの株主は統合にそこそこ前向きだった。しかし、元ダウ・デュポンの合併・分割を例に考えれば、株主は厄介な物を抱えることになる。一方で、航空事業の再編による規模拡大が、有利に働くという理論には瑕疵(かし)がある。
米防衛・航空大型統合、規模拡大が喜べない事情
効率化にはつながらず、事態を一段と複雑に
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