世界的な貿易を巡る緊張の高まりと景気減速の兆しによって、欧米の経済大国が投資面の魅力を失いつつある一方で、南アジアを中心に他国は恩恵を受けている。国連貿易開発会議(UNCTAD)がまとめたデータによると、諸外国の対米投資は昨年、9%減少し、2520億ドル(約27兆4000億円)となった。米経済政策を巡る不透明性、外国資本に対する安全保障上の監視強化、中国の不動産・娯楽業界における大規模な国外取引の制限などが要因に挙げられている。欧州では、ドイツへの外国からの投資が昨年、30%減の260億ドルとなり、イタリアとほぼ同水準に落ち込んだ。対独投資の規模はスペインやカナダ、フランスに対する投資を下回った。英国に対する投資も640億ドルに急減したが、まだ比較的高い水準を保っている。
投資の魅力薄れる欧米、南アジアに恩恵
貿易紛争や景気減速への懸念で外国の対米独投資が急減
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