「モノタロウ」や「アスクル」が成功しているように、求人においても、ITによるマッチングシステムは相性がいいはずなのだが、仲介を行う企業は学生を商品としか見ておらず、いかに多数の企業にエントリーさせるかを競った。そのため内定率は下がり、さらにエントリーを多くさせるという悪循環を生んだ。企業は膨大なエントリーを大学名の入力で選別する(学歴フィルター)というような雑な採用を強いられ、学生は企業を信用できないようになる。効率を上げるはずのマッチングプラットフォームが、企業も学生も疲弊させる構図となっている。

集まって資料を読む会議の愚

 日本の会議も独特だ。対面の会議こそ重要であり、会社で偉い人間ほど会議が多くなる、なにやら会議が多い人間ほど偉いという風潮さえ存在する。しかも、ひとつの会議が1時間単位と長い。移動や打ち合わせで貴重な業務時間が1時間、2時間ととられてしまう。そんな会議が1日3つもあれば、本当の仕事は定時以降にやらざるを得なくなる。

 さらに、たいてい困るのが会議室の確保だ。会議をしようと思っても、まず会議室の確保に時間がとられる。挙句には「業務効率を上げるために会議室予約システムを導入しました」などとなりがちだが、本当に業務効率を考えるなら、会議を減らすべきだ。

 グローバル企業では、内部会議は30分単位で、対面の会議はよほど重要な案件や必要性がなければ開催しない。そのためにオンラインのメールやメッセンジャー、クラウドが存在する。ついでに言えば、会議書類の配布も無駄だ。人数分の資料をコピーし、ホチキスで止める作業も発生する。役所などはホチキスの位置や角度まで決まりがある。書類の様式や書体まで細かく制限され、配布の順番まで指定される。実際の会議が始まると、読めばわかることを読み上げる時間が発生する。いかに必要のないことに労力を割いているかがよくわかる。

 必要な情報や資料はオンラインで事前に共有できる。それをチェックしたうえで会議を開けば、書類配布やレクチャーは不要だ。会議では、事前チェックでわからない点のやりとりと意見収集だけ行って、責任者や担当者が結論を下す。すべてがこれでうまくいくとは言わないが、意見のない者や発言しない者は会議に参加しないで済む。