「○○さん、今日はどちらから? なるほど、あそこから! 寒い地域ですよね。皆さんはあそこ、ご存知ですか? ○○さん、この時期、あそこがどんなに寒いか、聞かせてくださいよ」

「△△さんは、今日、そのお洋服、どういうコンセプトでコーディネートしたんですか? ほう、なるほど! いや~、確かにこの色はステキですよね。皆さん、どう思います?」

 と、こんな感じ。

 つまり、「会話の達人」が口にするのは、相づちとか、共感の言葉ぐらい。

 聞き出した言葉にちょっとコメントを添えて、周りの人たちに話を振っている。

 それなのに、周りの人たちは、この社交家と話すのが楽しくて楽しくてしょうがないんですね。

相手を気分よくしゃべらせる
明石家さんまの「場まわし」

 この話を聞いて、気づきました。

 これって、明石家さんまさんの「場まわし」とそっくりなんです。

 さんまさんが司会をしているバラエティ番組を思い出してみてください。

 さんまさんは、ゲストの話を聞くなり、声を裏返し、大きなリアクションで大ウケしてみせて、気のきいたツッコミを入れる。

 そして、次に別のゲストに、「○○は、これ、どうなんや!」と話を振る。

 さんまさんって、おしゃべりで「話の達人」というイメージがありますが、番組の全体を見ると、しゃべっているのは、実は圧倒的にゲストたちのほう。

 ゲストたちは、さんまさんの派手なリアクションに乗せられて、気分よくしゃべって(しゃべらされて)いるのです。