マネー改革というフェイスブックの試みは、ソーシャルメディア経由の決済で大成功を収めた中国の前例によるところが大きく、これに仮想通貨のひねりが加わったにすぎない。フェイスブックが米国や欧州で直面するであろう問題は、消費者が確立された通貨や規制、金融インフラを活用した「まともな」モバイル決済の手段をすでに手にしているという点だ。国境を越えた送金など、数少ない具体例を除いては、フェイスブックの仮想通貨がどのような障壁を乗り越えるのかも定かではない。フェイスブックは18日、新たな仮想通貨「リブラ」を立ち上げる計画を発表した。当初は国境を越える送金に注力するが、最終的には請求書の支払いや商品の購入、対話アプリ「ワッツアップ」や「メッセンジャー」を通じた個人間の送金などにリブラが使われることを目指す。