トルコに関する良いニュースは、最近ほとんどなかったが、23日のイスタンブール市長選挙での有権者らの行動は、苦境にあった民主主義支持者らに希望を与えた。野党・共和人民党(CHP)のエクレム・イマモール候補は、トルコ最大都市イスタンブールの市長選挙で、54%の票を獲得して勝利した。レジェプ・タイップ・エルドアン大統領率いる与党・公正発展党(AKP)の候補、ビナリ・ユルドゥルム元首相は23日夜、敗北を認めた。大統領も勝者に祝意を伝えた。これは、3月に行われた当初の市長選でのイマモール氏の僅差での勝利という結果を覆そうしたエルドアン氏にとって、新たな打撃となった。イマモール氏は3月の選挙後、市政府の運営を開始したが、先月市長の座を追われた。エルドアン氏が、あいまいな根拠に基づいて選挙不正があったと指摘し、同氏の強い求めに応じて最高選挙管理委員会が選挙結果を無効としたためだ。選挙結果を覆そうとしたエルドアン氏の試みは逆効果となり、23日の選挙でイマモール氏に勝利をもたらした得票差は、3月の約1万3000票から70万票余りに拡大した。