米議会予算局(CBO)は25日公表した長期財政に関する年次報告書で、財政赤字の対国内総生産(GDP)比率が倍以上に跳ね上がるとの見通しを示した。ただ、従来の想定は下回るとしている。社会保障費の増加や米国債の利払い増加を背景に、向こう数年にわたり政府歳出が歳入を上回る見通しという。その結果、財政赤字は対GDP比で2019年の4.2%から29年は 4.5%、49年には8.7%に上昇し、過去50年の平均である 2.7%を大きく上回る見通しとしている。財政赤字の拡大を受けて、政府債務の対GDP比率は19年の78%から29年には92%、49年には144%に上昇し、突出して過去最高になると見込んでいる。ただ、自然災害の緊急対策費が予想を下回ったほか、税収増や金利低下により、昨年の見通しはやや下回った。