20カ国・地域(G20)首脳会議に向かう中国の指導者たちは自信に満ちている。ドナルド・トランプ米大統領との通商合意が成立すればありがたいが、合意に至らなくても別に構わないと考えているようだ。当面はそれで良いのだろう。だが長期的な見通しはもっと暗い。輸出の急成長が続かなければ、中国は高所得国となるのに手こずるはずだ。中国には現在、貿易の圧力に対する確固とした防壁がある。消費はこのところ鈍化の兆しがあるが、1-3月期(第1四半期)には成長の65%を担った。国務院発展研究センターの王金照氏は6月半ば、中国の成長で輸出が果たす役割は以前ほど大きくないと述べた。国内総生産(GDP)に占める輸出の割合は06年の35%から18年には18%に縮小した。
輸出を軽視する中国、成長損なう可能性も
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