コミュニティの時代の商品の売れ方

 インターネットが誰にでも使えるところまでおりてきて、完全に普及するまでの間は、さまざまなネットコミュニティが形成されました。

  しかし、インターネットを通じて流れてくる情報量が膨大なものになり、どの情報が本物で、どの情報が偽物なのかという判別が困難になるにつれて、リアルコミュニティが立ち上がってきたのです。

  先例にもあるように、米国ではミートアップ、アンカンファレンスといった動きが活発になってきていますが、日本でも「朝活」「街(まち)コン」といったように、デジタル空間をフロントにして、リアルコミュニティを形成する動きが、そこかしこに見られるようになってきています。

  実際、朝7時半くらいのカフェに行くと、朝活の最中と思われる人たちが大勢います。
  このように、コミュニティの時代が到来すると、人々の購買行動にも大きな変化が見られるようになります。

  どういうことかと言うと、これまでは商品・サービスの機能面に注目して、購買行動が喚起されていたのが、コミュニティの時代では、人を軸に創り上げられる空間で話題にされて初めて商品・サービスは注目され、購入されるようになっていくのです。

  言い換えますと、人が中心になって形成される居心地のよい空間内で、ある商品・サービスについて噂されることが、商品・サービスの売れ行きに大きな影響を及ぼす時代になったということです。