アラビア語で王様を意味する「ラジャー」という名前の彼は、ホテルに宿泊する際は最高級のもてなしを受ける。特別に用意された食事からビロード製の枕などだ。経験豊富な旅行者にとっては、その程度の高級サービスは日常茶飯事かもしれない。しかし、ラジャーが2歳のネコだと知ればどうだろうか。  ホテル業界の「ペットに優しい」という売り文句は、主にイヌを対象にしたものだ。しかし、宿泊客としてはネコの方が扱いやすいことにホテル側は気づき始めている。子イヌ(もしくは人間の子供)と違い、ネコは外に連れ出す必要がなく、楽しませたりスナックを与えて言うことを聞かせたりする必要もない。