6月の日銀短観からは、不況感が強まっているとは言えない。しかし、企業の先行きに対する見方は依然として慎重だ(写真はイメージです) Photo:PIXTA

6月の日銀短観では製造業が悪化
一方で非製造業は底堅い

 日本銀行は7月1日、6月の全国企業短期経済観測調査(日銀短観)を発表した。大企業・製造業の業況判断DI(良い-悪い)はプラス7と、前回3月調査から5ポイント悪化したが、同非製造業はプラス23と、前回調査から2ポイント改善した。中小企業の業況判断DIは、製造業、非製造業ともに前回調査から悪化したが、製造業の方が悪化幅が大きい。製造業が弱い一方で非製造業は底堅く、全体でみた日本景気は、不況感が強まっているとは言い難い。

 しかし、日本景気の先行きに対する企業の見方は慎重だ。業況判断の3ヵ月後の先行きは、大企業・製造業が横ばい(プラス7)となったが、同非製造業はプラス17と6ポイントの悪化が見込まれている。中堅企業、中小企業では、製造業、非製造業ともに先行きの業況判断は4~7ポイントの悪化となっている

 先行きに対して慎重な見方が広がる背景には輸出環境の悪化がある。5月以降、ファーウェイ問題など米中貿易摩擦は激化。為替市場では円高・ドル安方向に推移し、足元のドル円レートは、日銀短観で示された想定為替レート(今年度:109.35)を下回っている。

 製造業で業況判断の悪化が目立ったのが、はん用機械、生産用機械、電気機械、自動車といった加工業種であることも、輸出環境の悪化と整合的である。