米国の女性の経済状況はここ数十年で変化した。その結果、自らシングルマザーになることを選ぶ女性が増えている。中には複数の子供を持つ人もいる。研究者によると、以前はシングルマザーを選ぶのは富裕層の女性で、子供も1人というケースが多かった。それが最近では、全体からするとまだ少数派ではあるものの、中流層から上位中流層の女性で2人以上の子供を持つシングルマザーが増えている。こうした変化の一因は経済的なものだ。ホワイトカラーや管理職など比較的高収入な仕事に就く女性が増え、賃金の増加が経済的な自立を後押している。高額所得者に占める女性の割合は過去数十年で増えた。経済学者のファテイ・グベネン、グレッグ・カプラン、ジェ・ソン3氏によると、米国の上位0.1%の所得層に占める女性の割合は1981~85年には1.9%だった。それが2008~12年になると10.5%に上昇。この層にとどまる女性も多くなった。