企業規模以上に圧倒的な
存在感を持つアニメ集団
18日にアニメ制作会社・京都アニメーションの制作拠点(京都市伏見区)で発生した放火事件は、死者33人を出す大惨事となった。誰もが目を覆う痛ましい事件であり、特にアニメ業界の関係者はとてつもないショックを感じている。
一般紙などで「業界の準大手」と紹介されるように、京アニは制作キャパシティという点では東映アニメーションやサンライズといった最大手より一段小さな存在だ。アニメスタジオでは通常「制作ライン」と呼ばれるチームが責任を持って各作品を制作していく。最大で十数ラインを持ち、大きな生産キャパシティを有するスタジオもある。
従業員数165人(公式サイト上の人数)の京アニは、最大手の東映アニメの数分の1の規模だ。ところが、アニメファンにおける存在感はまったく引けを取らない。この規模から生み出される作品群は、どれも圧倒的なクオリティを持つからだ。出す作品、出す作品、どれもがコンスタントに高い水準を維持している。京アニへの信頼度の高さは、たとえば新作発表の際に制作が京アニと発表されるだけでファンが歓喜する、といったことにも現れている。