韓国、北朝鮮、イランは「悪の枢軸」か?日韓対立をめぐる憶測の真偽
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米中貿易戦争や、韓国文在寅政権の北朝鮮への肩入れ行為など、東アジア情勢からは目が離せません。今後、東アジア諸国の関係はどのように変化していくのでしょうか?今回は、日韓で対立しているフッ化水素・レジスト・フッ化ポリイミドの3品目の輸出管理を厳格化した深層について、駿台予備学校・世界史科講師の茂木誠氏が解説します。

 日韓関係が政治的にギクシャクしても、常に日本側が自制し、譲歩を重ねてきたのは、毎年200億ドルを超える貿易黒字という大きなメリットがあったからです。「クレームの多い困った客ではあるが、大量の取引をしてくれるお得意さんだから…」と、韓国に対しては常に「大人の対応」に終始してきた日本。その対応が劇的に変わりつつあり、韓国側を慌てさせています。

 経済産業省(世耕弘成経産大臣)は、韓国に対する輸出管理厳格化に関して2つの決定を下しました。

(1)大量破壊兵器の開発につながる戦略物資の輸出手続きを簡略化できる「ホワイト国」待遇から韓国を外し、通常の輸出手続きに戻す。

(2)フッ化水素・レジスト・フッ化ポリイミドの3品目について、輸出管理を厳格化する。

 昨年、韓国人の戦時応募工(韓国側の主張では「日本に強制連行された徴用工[以下、徴用工]」)が未払い賃金の支払いなどを求めて日本企業を次々に告発、韓国大法院(最高裁)が被告企業に損害賠償を命じた「徴用工判決」を下しました。日韓双方が「両国間の請求権の問題は最終的かつ完全に解決した」と定めている日韓請求権(1965年)違反であるとして、同協定に定める「第三国による仲裁手続き」に応じるよう日本側が再三再四、韓国政府に要請してきたのを、文在寅政権はことごとく無視してきました。

 今回の日本側の措置はこれに対する「報復」であり、「日本は政治的葛藤を貿易問題に転化し、韓国に対するフッ化水素の輸出規制を始めた。これは自由貿易の原則に反する」と韓国は主張、世界貿易機関(WTO)に提訴しました。日本メディアの多くもこの韓国側の主張に沿って、「徴用工判決への報復」であり、「輸出規制」であると報道しています。